カポ修理


先日の練習中に、カポの弦と接触する部分のプラスチック製のチューブに亀裂が入り壊れてしまいました。
この数ヶ月、カポをつけると音程が狂いやすいなと感じていて、ギターのメンテナンスが必要かなと思っていました。

カポが壊れる数日前も、一弦からやたらと金属音が出るのでどうしたことかと気になっていました。
カポの弦を押さえる側(裏側)のプラスチック製(ゴム製?)のチューブに縦に亀裂が入っていたので、さすがに何度見てもカポが壊れているとは気がつきませんでした。 先日のスタジオ練習中に弦を押さえるチューブが突然粉々に破損して”びっくり”。 壊れ方を見ると、相当使い込んだなという雰囲気。 思わずカポに感謝の気持ちがわいてきて、ご苦労様と言いたくなりました。 その後帰宅して、破損の様子をじっくり眺めてしまいました。 

カポはいくつか持っているのですが、弦がしっかり固定できるお気に入りのカポは唯一これだけ。 9/5のライブまでに買いに行く余裕もなさそうだし・・・。 と言うことで仕事から帰った夜中に、ちょうど良さそうな硬さの皮を使って、修理してみました(写真)。 皮を二枚で挟んで、丈夫な糸で縫ってみたのですが、どうすればしっかり止まって、綺麗に縫えるかいろいろと考えた結果写真のようになりました。 夜中の2時すぎまでかかってしまいました。
ギターにつけると、ちょっとした飾りのようで、思った以上にかわいい出来上がりでした(右上の写真:結構良いでしょ!)。

重要なの弦のホールドの具合と音の具合はどうかな・・・。 高音側はかなりいい雰囲気です。 低音側が思っていたより音が伸びない気がしますが・・・。 弦もかなり使い込んでいるので、週末新しい弦に変えてからもう一度止まり具合を確認です。
弦が浮いたりしている様子もないので、皮が弦と馴染んで来るまで少し使ってみます。


カポ(カポタスト):
 ギターや弦楽器の音程を変える道具で、ギターのフレット(ネック)に取り付けます。
ゴムで撒きつけるタイプ(ゴム式)、ベルトで固定するタイプ(ベルト式)ばねで挟み込むタイプ(クリップ式)、素材の弾性力を使って留めるタイプ(クリップ式?)、ねじで締め付けるタイプ(ねじ式)などいろいろあります。 ゴムタイプが比較的安価で500円ぐらいからあると思います。 だいたい、1000円から4000円くらいが一般的な値段ではないでしょうか。 過去20年間でいろいろ使ってみましたが、ねじで締めるタイプが一番しっかり固定できて好きです。 ゴム式が一番気軽に持ち歩けますが・・。 物によっては、つけると大きくチューニングがずれてしまうものもありますので、選定の際は注意が必要です。 ある程度の値段のものであれば問題ないと思いますが・・・。 ギターでもクラシック用、フォーク用などもありますし、バンジョー用などもありますので、購入の際は気をつけないといけないですね。 ちなみに今回修理したカポは、水道橋の”オンザボーダー”で購入したもので、3500円くらいだったと記憶しています。
 ブルーグラスで使われる楽器、ギター、バンジョーフィドルマンドリン、ベース、ドブロのなかで、カポを使うのは、ギター、バンジョー、ドブロの3つの楽器です。 これらの楽器はある意味、音程を容易に変えられるので、同じフォームで演奏できてありがたいのですが、その反面ステージなどでは、2曲、3曲連続で曲を演奏したい場合は、カポの付け外しがあるので、曲構成を考える際に気を使いますね。 そういう理由もあってか、カポに頼らないプレイヤーも多いですが、指のフォームが変わると曲調も変わってしまう上、アコスティック楽器は出来るだけ開放弦をうまく使う方が演奏に深みが出るので、カポは必需品だと思います。
 先日(一年くらい前ですが)、あるTVの番組で、Theアルフィーの坂崎さんが、「開放弦をうまく使いたいので、演奏中でもカポの位置を変えますよ!」と言ってました。 特にアルフィーの曲は、転調することが多いので、カポ位置の変更は頻繁だそうです。 そのために瞬時に位置を変えることが出来るカポを使っているということでした(どんなカポかあとで調べてみよう!)。 ・・・、瞬時に音程を変えると、チューニングが狂わないかちょっと心配ですが、その辺はきっと、入念にギターの調整をしているのでしょうね。 ちなみに高価なカポは一つ数万円もして、チューニングも狂いにくいそうです。
 ギターの名手のドク・ワトソンは、教則ビデオのなかで、「便利で、音程が即座に変えられるので、カポを”チータ”と名づけて呼んでいる」そうです。